文献詳細
増刊号特集 泌尿器科外来診療—私はこうしている
Ⅵ.診断・治療のための必須知識
清潔間欠導尿の適応と指導法
著者: 関聡1 井川靖彦1 西澤理1 百瀬悦子2 伊藤廣子2
所属機関: 1信州大学医学部泌尿器科 2信州大学医学部附属病院看護部
ページ範囲:P.269 - P.274
文献概要
膀胱には本来,蓄尿と排出という2つの機能がある。膀胱内の尿を排出できないと膀胱内圧が上昇し,膀胱が過伸展の状態となる。さらに放置すると水腎症,尿路感染症,腎機能の荒廃へとつながっていく。
膀胱内の尿を体外へ排出する方法として経皮的膀胱瘻や尿道留置カテーテルなどの方法があるが,カテーテルを留置せずにこれを可能にするのが間欠(白己)導尿法である。導尿は,従来,無菌的操作によって行われるべきとされていたが,自己導尿を毎回無菌的に行うことは社会生活をする上で煩雑すぎて実際的ではない。そこで,1972年にLapidesらが提唱したのが清潔間欠自己導尿(clean intermittent self-catheterization)である1)。
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