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雑誌目次

雑誌文献

臨床泌尿器科54巻6号

2000年05月発行

雑誌目次

特集 泌尿器切除標本の取り扱い方

特集によせて フリーアクセス

著者: 秋元成太

ページ範囲:P.355 - P.355

 泌尿器科は,切除標本を取り扱うという点においては,ほかの外科領域に比べて多種多様であるので,取り扱い方に戸惑うことが少なくない。これまでにも,標本を取り扱う上でのマニュアル的なガイドブックはあったが,泌尿器科医が理解し,確実かつ迅速に取り扱うために参照するには不十分なものが多かったように思われる。
 今回の特集でも取り上げたように,一口に"標本"といっても,術中迅速組織診断のための切除標本,電顕標本のための切除標本,組織の凍結保存など,その目的は多岐にわたっている。泌尿器科領域では,腫瘍切除標本を取り扱うことが最も多いと思われるが,最近は遺伝子を対象とした標本採取も行われるようになってきている。特に,免疫組織化学,in situ hybridizationを目的に標本作製を試みるときには,組織の保持がしっかりとなされ,かつ抗原やmRNAを検出できるように努めることが重要である。また,電顕標本の作製は透過型電子顕微鏡試料作製が主ではあるが,研究目的のための標本作製には走査型電子顕微鏡,電子顕微鏡組織化学,酵素組織化学,免疫電子顕微鏡などの知識も必要となる。

Ⅰ.総論

術中迅速組織診断のための切除標本の取り扱い方

著者: 向井万起男

ページ範囲:P.357 - P.363

 術中迅速診断のために検体を提出する際には,留意しなければならないことがある。まず,切除後できるだけ早く,いかなる処置もせずに新鮮なまま,切除した組織全体を提出することが大切である。癌転移の有無をチェックするためにリンパ節を提出する際には,決して割を入れずに提出することを忘れてはならない。割を入れると,癌転移が高頻度に認められるリンパ節辺縁が標本上に現れず,誤診する危険がある。切除断端を提出する際には,検体のどの部位が真の断端であるかを病理サイドに明確に伝えなければならない。腎腫瘍の中には,迅速組織診断によって確定診断を下すことが困難なものがあることを知っておく必要がある。

電顕標本のための切除標本の取り扱い方

著者: 吉田和弘

ページ範囲:P.365 - P.370

 医学・生物学の臨床と研究において,電子顕微鏡の目的は生きている細胞または生体における微細構造を知ることである。しかし,電子顕微鏡の応用において最も重要な問題は試料作製技術である。撮影された電顕写真から細胞の構造と機能を直接に観察・読影し分析するため,常にartefact(人工産物)について注意しなければならない。人工産物は試料の固定,包埋,染色法や顕微鏡技術のいずれの操作によってももたらせられる。本稿では,目的とする電顕標本の試料作製のために切除される試料の固定法を中心として,さらに各種泌尿生殖器臓器・組織の取り扱い方について解説した。

組織の凍結保存法—方法と保存可能期間

著者: 鰐渕英機 ,   森村圭一朗 ,   福島昭治

ページ範囲:P.373 - P.376

 切除標本の凍結保存は,遺伝子の崩壊を最小限にとどめるよう迅速に処理し,新鮮材料を液体窒素で急速に凍結する。しかし,病理診断に支障がないように材料の採取部位に気をつけ,非癌部と癌部のコンタミネーションがないように切り出す必要がある。一方,凍結切片の免疫組織化学やin situ hybridizationのための凍結保存には,組織の固定後にOCTコンパウンドに包埋しアセトンドライアイスを用いて凍結する。

Ⅱ.各論

腎癌切除標本の取り扱い方

著者: 大家基嗣 ,   村井勝

ページ範囲:P.377 - P.383

 腎癌切除標本は,系統的な切り出しを行うことによってはじめて正確な病理学的評価が可能になる。根治的腎摘除時の標本での目的は腫瘍の組織型と腫瘍の進展度を明らかにすることであり,腎周囲脂肪組織への浸潤を正確に把握できる切り出しを行うとともに,腎静脈への浸潤,リンパ節転移の有無を検索する。腎部分切除時の標本では,切除断端を正確に把握するために連続的に切片を切り出すことが重要である。

副腎腫瘍切除標本の取り扱い方

著者: 相羽元彦

ページ範囲:P.385 - P.392

 副腎皮質ならびに髄質に発生する腫瘍と腫瘍様病変を正しい病理組織学的診断に導き,あるいは副腎研究に役立てるための切除例副腎組織の取り扱いについて記した。副腎腫瘍取扱い規約に沿った病理組織検査に支障を来さないで,組織細胞培養,組織化学,生化学,分子遺伝学,超微形態学などの研究もできるような,腫瘍部・非腫瘍部組織検体の処理の手順を示した。診断と研究は一体関係にあり,どちらにも使える検体処理が望まれる。

腎盂・尿管癌切除標本の取り扱い方

著者: 黒田秀也 ,   中井康友 ,   月川真

ページ範囲:P.395 - P.400

 腎盂・尿管癌で摘出された腎・尿管の標本作製の実際的な方法について概説した。腎の外縁から尿管下端まで標本を切開し,捺印細胞診,迅速病理検査,遺伝子検索のための検体を採取したのち,尿管をボードに固定した上でホルマリン固定する。腎盂は,腎切開面に垂直に切り出して標本を作製する。原則として,浸潤性尿管癌は尿管を輪切り状に,表在性尿管癌は尿管を長軸方向に切り出す。非病変部の尿管は長く切り出し,渦巻き状に包埋して全尿管の上皮内癌(CIS)病変を検索するのが効率的である。

膀胱癌切除標本の取り扱い方

著者: 岡村武彦

ページ範囲:P.401 - P.407

 膀胱癌切除標本の取り扱いについて,研究目的も踏まえた観点から,手術室での標本摘出から病理でのホルマリン固定,切り出しまでの過程を実際に標本を扱わなければならない若手医師および研修医にも役立つように,具体的かつ詳細に示した。標本の切開は,膀胱癌取扱い規約にしたがって,遺伝子検索などの目的も踏まえ,正確かつ迅速に行う。当院では,切り出し部分を明確にするために,標本のコピーを行っている。

前立腺癌切除標本の取り扱い方

著者: 申勝 ,   高山仁志 ,   青笹克之

ページ範囲:P.409 - P.413

 前立腺癌では,前立腺組織に限局する場合と組織外に浸潤する場合とで予後が大きく異なる。適切に前立腺を取り扱うことで得られる正確な病理学的病期の情報は,治療方針の決定あるいは予後を予測する上で重要となる。標本整理をすることで得られる情報も多く,若い泌尿器科医師にとって前立腺疾患を理解する上で貴重な機会である。前立腺癌取扱い規約に基づいて,特に前立腺全摘除標本の取り扱い方について,手順を示し述べた。

精巣腫瘍切除標本の取り扱い方

著者: 中村薫

ページ範囲:P.415 - P.420

 精巣胚細胞腫瘍においては,複数の組織型を呈する場合が多いので割面において十分な肉眼的観察を行い,多数の病理組織標本の採取が必要となる。本稿では,まずこの肉眼的観察に必要な各組織型の特徴について概説する。その上で,実際の標本の撮影,病理検体の提出,後腹膜リンパ節郭清術の際のリンパ節の取り扱い,さらに研究目的に使用する際の留意点について解説する。

TUR標本の取り扱い方

著者: 木村剛 ,   坪井成美 ,   秋元成太

ページ範囲:P.423 - P.428

 TUR標本の取り扱いについて概説した。TUR-Pにおいては偶発癌を見逃さない効率的な検査方法を述べた。切除チップのうち無作為に選んだ15g(10カセット)を観察する部分検索にて,100%のA2癌,90%以上のA1癌を検出可能であることを示した。TUR-Btにおいては,深達度診断に対する筆者らの行っている工夫を簡単に述べた。

生検標本の取り扱い方

著者: 内ケ崎新也 ,   前川傑 ,   古里征國 ,   小山茂樹 ,   諸井和正

ページ範囲:P.429 - P.432

 近年,泌尿生殖器系統の病変を見る機会が増加しているように思われる。特に前立腺癌に関係した病変や外陰部病変においては,統計学的にもその頻度が増加していることが報告されている。解剖学的な位置関係上,生検で得られる組織の量が限られているため,医業に携わっている者としては,患者の組織をどうすれば,正確な診断に役立てられるかということに意識を集中させる必要がある。このような観点から,常に微小な組織片を扱うことの多い生検標本の取り扱いに焦点を合わせ,本稿を記述した。

手術手技 基本手技・17

会陰式前立腺全摘除術

著者: 平岡保紀 ,   岩本和夫

ページ範囲:P.435 - P.440

 限局性前立腺癌に対する前立腺全摘除術は有用な治療方法である。最近欧米においても,手術侵襲が小さく,術後の疼痛は軽く,出血量も少ないこと,神経温存手術によりpotencyが保たれるという理由から,会陰式前立腺全摘除術が普及している。今後はリンパ節転移を伴わない限局性前立腺癌の増加が予想される中で,会陰式の重要性が増加すると考えられるので,この術式について解説した。

コメント

著者: 岡田謙一郎 ,   碓井亞 ,   中本貴久 ,   中原満

ページ範囲:P.441 - P.443

 会陰式前立腺摘除術(RPP)はYoungによって確立され,およそ100年が経過した。しかし,現今では前立腺癌の根治手術はほぼ恥骨後式(RRP)に行われている。いくつかの理由が挙げられるが,男子小骨盤腔の解剖,前立腺〜膀胱頸部,尿道括約筋群,血行と神経支配などが明らかになったこと,特にMyers,Walshらの業績でRRPの技術が飛躍的に進歩したことが特筆されよう。Bunchingtechniqueや性機能神経温存手術の確立は最たるもので,技術の進革は手術侵襲や後遺症を著減させた。また,骨盤リンパ節の評価すなわちstaginglymphadenectomyが同時に行えることも,RRPが流布した理由であった。
 しかし,近年RPP復活の兆しがみられている。最大の弱点であったlymphadenectomyが行えないことが補填されたからである。つまり,腹腔鏡によりこれが事前に低侵襲に行えるようになったことや,PSAやGleason scoreから少なくともリンパ節は無辜であろうとかなり正確に予測できるようになったことによる。前述のように,局所解剖所見が詳らかになったことも,もともと前立腺に直達できる特徴が売りものの経会陰式リバイバルの要因であろう。

セミナー 泌尿器科領域における在宅医療・4

尿失禁の治療と予防をめぐる諸問題

著者: 上田朋宏

ページ範囲:P.445 - P.451

 地域の尿失禁は珍しくない。しかし,治療対象には思われていない。尿路感染症,脳卒中,糖尿病,骨盤内手術は尿失禁の危険因子であり,教育指導が必要である。予防対策にもかかわらず,尿失禁が生じた場合でも排尿自立まで導くことは十分に可能である。しかし,維持するためには,地域で継続看護できる環境整備が必要である。同時に"オムツやバルーンカテーテルを放置しない""尿失禁は治る"という意識改革が,まず医療従事者に求められる。

原著

排尿障害患者の残尿量と尿路感染の関連

著者: 吉野恭正 ,   大石幸彦 ,   小野寺昭一 ,   大西哲郎 ,   波多野孝史 ,   鈴木康之 ,   鈴木博雄 ,   高坂哲 ,   絹川直子

ページ範囲:P.455 - P.457

 尿路感染予防は排尿障害患者の管理に不可欠である。そこで,①残尿量,尿比重と尿路感染(以下,UTI)の相関の有無,②UTIを起こす具体的残尿量と尿比重,③残尿量と尿比重はお互いにUTIに関して独立して関与するか,につき検討した。排尿障害患者420名(男性408名,女性12名,23歳から93歳,平均68.3歳)を対象とした。原疾患は前立腺肥大症173名,神経因性膀胱241名,前立腺癌6名であった。結果は,①UTIありは,なしに比べて有意に残尿量が多く,尿比重も高かった,②残尿量148ml以上,尿比重1.019以上で有意にUTIの合併率が高くなった,③残尿量と尿比重は統計的にUTIに関し互いに独立して関与していた。以上より,排尿障害患者のUTI予防には残尿量を148ml以下,尿比重を1.019以下とすることが具体的な基準と考えられた。

携帯型膀胱容量測定装置(BVI 5000)の精度に関する検討

著者: 加藤祐司 ,   須江洋一 ,   藤井敬三 ,   沼田篤 ,   谷口成実 ,   金子茂男 ,   八竹直 ,   水永光博 ,   宮田昌伸

ページ範囲:P.459 - P.462

 健常成人男性11名を対象として,携帯型膀胱容量測定装置(Bladder ScanTMBVI5000)を用いて測定値と排尿量を比較検討した。186回の計測を行った結果,測定値と排尿量の間には,有意に高い相関(y=0.691x+39.14,r=0.909)を認めた。低膀胱容量で誤差が大きく出る傾向を認めたが,臨床的に問題となるほどではなく,その有用性は高いと考えられた。今後,小児例や臨床症例での検討が必要であると考えられる。

ホルミウムレーザーを用いた前立腺肥大症の日帰り手術

著者: 花井俊典 ,   名出頼男

ページ範囲:P.463 - P.466

 前立腺肥大症に対する日帰り手術としてホルミウムレーザーを用いた経尿道的前立腺切除術を施行した。対象症例は25例,平均年齢は66歳,平均前立腺切除量は6gであった。灌流液には生理食塩液を用いたためTUR症候群は起こり得ず,術中・術後の出血もほとんどみられなかった。治療効果は術後早期よりみられ,IPSSの平均値は術前18.2,術後1か月は7.0,最大尿流率の平均値は術前9.2ml/秒,術後1か月16.2ml/秒といずれも有意に改善し,3か月後も持続していた。ホルミウムレーザーの特徴を生かした本術式は治療効果はもとより,安全性と医療費削減の面からも優れており,日帰り手術に最適な方法であると考えられた。

症例

腎癌と鑑別が困難であった腎子宮内膜症

著者: 今尾哲也 ,   瀬戸親 ,   石田武之

ページ範囲:P.467 - P.469

 患者は45歳,女性。1998年6月,左側腹部痛を主訴に当科を受診した。DIP,腹部CTにて左腎・尿管結石および右腎腫瘍が疑われ,同年7月,経腹膜的右腎摘除術を施行した。病理組織学的診断で,右腎腫瘍は腎子宮内膜症であった。術後1年を経過した現在,再発を認めていない。本症例は,腎臓に発生した子宮内膜症としては本邦で初めての報告例と考えられた。

原発性男性尿道悪性黒色腫の1例

著者: 三國恒靖 ,   小林大樹 ,   柳沢健 ,   松本一仁

ページ範囲:P.471 - P.473

 60歳,男性。約1年前より血尿がみられ近医で治療を受けてきたが,1999年の夏,外尿道口より突出する腫瘤に気付いた。ときどき出血もみられ,次第に増大してきたので当科へ紹介された。亀頭部先端に暗褐色の色素沈着があり,外尿道口に米粒大,暗褐色の腫瘤がみられた。切除標本の病理組織結果は悪性黒色腫であった。原発性男子尿道悪性黒色腫は極めて稀で,予後不良の疾患である。検索し得た限りでは,これまでに12例の本邦報告がみられる。

腎盂内反性乳頭腫

著者: 安部崇重 ,   関利盛 ,   竹山吉博 ,   橘田岳也 ,   佐野博 ,   作田剛規

ページ範囲:P.475 - P.477

 患者は54歳,女性。肉眼的血尿を生じ前医を受診した。IVPにて右腎盂に陰影欠損を認めたため,精査目的に前医へ入院となった。入院後施行された右尿管鏡にて同部位に非乳頭状隆起病変を認め,生検の結果,TCC,G1,Taであった。手術目的に当科を紹介され,右腎尿管全摘除術を施行した。病理診断は内反性乳頭腫であった。

間欠導尿の中断後に下部尿路結石を生じた二分脊椎の2例

著者: 野村栄 ,   石堂哲郎 ,   相賀護 ,   寺西淳一

ページ範囲:P.481 - P.484

 〔症例1〕は18歳,男性。9歳時に間欠導尿を開始し,15歳から3年間中断したが,混濁尿のため再診した。VUR,膀胱結石症のため膀胱切石術を施行し,間欠導尿を再開した。術後11年間,経過は良好である。〔症例2〕は20歳,男性。12歳時に間欠導尿を開始し,18歳から2年間中断したが,腹痛のため再診した。水腎症,前立腺結石のため膀胱瘻を造設した。前立腺結石摘出術,膀胱筋層切開術を施行し,間欠導尿を再開した。術後10か月間,経過は良好である。間欠導尿の中断は,下部尿路結石や腎機能障害を生ずることがある。

重度尿道下裂に対する前腕皮弁による尿道再建

著者: 井上義治 ,   原科孝雄 ,   多田英之 ,   木村隆之 ,   若松慶太

ページ範囲:P.485 - P.488

 既に複数回の手術を受けた重度尿道下裂の症例に対して,遊離前腕皮弁による尿道再建術を行った。複数回の手術を要したが,重篤な合併症もなく,立位排尿という尿道再建の目的を達成した。術後の陰茎の形態も良好であり,患者の満足度も十分であった。以前の手術による瘢痕のため,局所の組織が不足している症例においては,遊離皮弁を用いた再建は,手術法の第一選択となり得ると考えられた。

ビカルタミドにより惹起された重症肝障害

著者: 池本庸 ,   清田浩 ,   阿部和弘 ,   長谷川太郎 ,   大石幸彦 ,   相澤良夫

ページ範囲:P.489 - P.491

 79歳,男性。前立腺癌新鮮例,病期D1と診断し,total androgen blockageとして酢酸ゴセレリン(3.6mg/4週)とビカルタミド(80mg/日)による治療を開始した。投与前,投与1か月後の肝機能検査は正常であったが,投与43日目に上腹部痛を訴えて緊急受診した。検査上,肝機能障害が強かったので入院し,ビカルタミド投与を中止した。AST,ALTは投与開始後48日目に最高値(それぞれ403IU/l,512IU/l)に,総ビリルビンは47日目に最高値(5mg/dl)となり,そののち自然寛解した。

女性尿道より発生した血管筋線維芽腫

著者: 森山浩之 ,   甲田俊太郎 ,   福重満 ,   福原敏行 ,   西坂隆

ページ範囲:P.492 - P.493

 17歳,女性が外尿道口部の腫瘤の治療を目的に受診した。腫瘤は尿道前壁より発生していた。切除標本の病理診断は,血管筋線維芽腫であった。血管筋線維芽腫は最近提唱された新しい概念の疾患で症例数も少ないためか,本症例は尿道発生例としては第2例目である。

画像診断

副腎腫瘍と鑑別が困難であった後腹膜神経鞘腫

著者: 千野健志 ,   山中弥太郎 ,   弓削文一 ,   賀屋仁 ,   岡田清己

ページ範囲:P.495 - P.498

 患者 36歳,女性。
 主訴 腹部腫瘤の精査。

病院めぐり

佼成病院泌尿器科

著者: 鈴木博雄

ページ範囲:P.500 - P.500

 佼成病院は,昭和27年8月に6診療科,23床をもって立正佼成会附属病院として設立されました。その後は教団の発展とともに規模を拡大し,現在に至っています。
 当院の医療の真髄は,庭野日敬開祖により,「仏の慈悲」を以って「菩薩の知恵」を行うと定められ,病院は一般に開放されています。

横浜市立市民病院泌尿器科

著者: 森山正敏

ページ範囲:P.501 - P.501

 横浜市立市民病院は今年10月に創立40周年を迎える。人口337万人を擁する国際都市横浜の基幹病院の1つであり,20診療科とCCU,ICU,NICUおよび救急病棟,感染症病棟を有する637床の総合病院である。また,横浜市におけるがん対策中核施設として,がん検診センターが併設されている。
 常勤医はがん検診センター所属医師9名と歯科医師2名を含む94人である。泌尿器科は,平成11年4月にがん検診センターでようやく定員が認められ,4人となった。

基本情報

臨床泌尿器科

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN 1882-1332

印刷版ISSN 0385-2393

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