icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床泌尿器科54巻6号

2000年05月発行

特集 泌尿器切除標本の取り扱い方

Ⅰ.総論

術中迅速組織診断のための切除標本の取り扱い方

著者: 向井万起男1

所属機関: 1慶應義塾大学医学部病理診断部

ページ範囲:P.357 - P.363

文献概要

 術中迅速診断のために検体を提出する際には,留意しなければならないことがある。まず,切除後できるだけ早く,いかなる処置もせずに新鮮なまま,切除した組織全体を提出することが大切である。癌転移の有無をチェックするためにリンパ節を提出する際には,決して割を入れずに提出することを忘れてはならない。割を入れると,癌転移が高頻度に認められるリンパ節辺縁が標本上に現れず,誤診する危険がある。切除断端を提出する際には,検体のどの部位が真の断端であるかを病理サイドに明確に伝えなければならない。腎腫瘍の中には,迅速組織診断によって確定診断を下すことが困難なものがあることを知っておく必要がある。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1332

印刷版ISSN:0385-2393

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら