文献詳細
小さな工夫
文献概要
腹腔鏡用外筒管は現在,開腹にて直視下でまず最初の1本を挿入し,内視鏡観察下に残る外筒管を穿刺することが多いと思われる1)。この外筒管を穿刺する際,腸管などの腹腔内臓器の損傷が最も危惧されるところであり,特に未経験の初学者をトレーニングする立場の大学附属病院などでは,安全に外筒管を設置することがまず最初の課題となっている。特に腹壁と腹部内臓の距離が短い場合には,慎重な上にも慎重な操作が求められる。
十分な気腹圧を保つことが1つのポイントではあろうが,これは同時に全身合併症の危険性を増すことになり,必ずしも勧められる方法とはいえない。皮膚の小切開後,皮下組織や筋膜を十分に鉤で剥離することも勧められるが,これもやり過ぎは筋組織の挫滅を招き,また炭酸ガスの洩れも懸念されるところである。
十分な気腹圧を保つことが1つのポイントではあろうが,これは同時に全身合併症の危険性を増すことになり,必ずしも勧められる方法とはいえない。皮膚の小切開後,皮下組織や筋膜を十分に鉤で剥離することも勧められるが,これもやり過ぎは筋組織の挫滅を招き,また炭酸ガスの洩れも懸念されるところである。
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