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文献詳細

雑誌文献

臨床泌尿器科55巻10号

2001年09月発行

文献概要

特集 最新の手術器械を使いこなす

アルゴンビームコアギュレーターの使い方

著者: 服部良平1 小野佳成1 大島伸一1

所属機関: 1名古屋大学医学部泌尿器科

ページ範囲:P.881 - P.885

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 アルゴンビームコアギュレーター(argon beam coagulator:以下,ABC)は電気エネルギーの組織への到達はアルゴンガスに媒介されるため,空気を媒介とした場合(従来の放電凝固)と比べエネルギー密度が低くなると同時に,アルゴンガスを吹き付けることによる冷却効果が生じる。したがって,ABCのほうがスプレー凝固に比べると凝固領域が広く,浅いのが特徴である。ABCは2mm程度の動静脈からの持続性出血に対しては止血効果は十分ではなく,ほぼ止血された切除断端の止血状態の確実性を高めるように使用するものである。ABCは比較的短時間で凝固面が形成されることより,腎部分切除術の断端の凝固やリンパ嚢胞の治療に使用されている。最近では腹腔鏡下腎部分切除術や肝臓に入り込んだ右副腎腫瘍に対する腹腔鏡下副腎摘除術に使用されている。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1332

印刷版ISSN:0385-2393

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