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手術手技 目でみる泌尿器科手術のポイント・9
文献概要
尿失禁に対する手術療法は,膀胱蓄尿障害(過活動膀胱,低コンプライアンス膀胱)に対して行う膀胱拡大術と,尿道閉鎖機能不全に対して尿道抵抗を高める目的で行う尿失禁防止術の2つに大別できる。本稿では,これらのうち,特に,尿道括約筋自体の構造的または機能的障害である,いわゆる内因性括約筋不全(intrinsic sphincter deficiency:ISD)に対して筆者が行っている筋膜を利用した尿道下吊り上げ術(suburethral fascialsling procedure)の手術手技の実際について紹介する。なお,本法は,筆者が小川秋實教授から指導を受け,以降行っているものである。
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