icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床泌尿器科55巻13号

2001年12月発行

原著

前立腺全摘除術後の術後早期尿失禁に関する検討

著者: 鈴木一実1 村石修1 森田辰男1 小林裕1 徳江章彦1

所属機関: 1自治医科大学泌尿器科

ページ範囲:P.1197 - P.1200

文献概要

 1993年8月より2001年4月までの間に当科において前立腺癌の診断で根治的前立腺全摘除術を施行し,術後の早期の失禁尿量を確認し得た76例を対象に臨床的検討を行った。尿失禁の程度は尿失禁率(%)(失禁尿量/(自排尿量+失禁尿量)×100)で示した。尿道カテーテル抜去後2日目,5日目および10日目の尿失禁率を算出し,臨床病理学的因子との関連を検討した。平均尿失禁率は尿道カテーテル抜去後2日目38.4%,5日目27.1%,10日目21.0%であった。尿道カテーテル抜去後2日目の尿失禁率は患者年齢,臨床病期および病理学的分化度と,5日目の尿失禁率は臨床病期と有意な相関を認めた。根治的前立腺全摘除術後患者に対するインフォームド・コンセントをする上で本研究結果は参考になるものと思われた。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1332

印刷版ISSN:0385-2393

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら