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文献詳細

雑誌文献

臨床泌尿器科55巻4号

2001年03月発行

増刊号特集 泌尿器科手術における合併症管理のすべて

Ⅱ.術式別にみた術中・術後合併症の管理 D.開腹的手術 9.陰茎の手術

陰茎切断術

著者: 金山博臣1

所属機関: 1徳島大学医学部泌尿器科

ページ範囲:P.190 - P.195

文献概要

1 はじめに
 陰茎切断術(penile amputation)あるいは陰茎切除術(penectomy)は,通常,陰茎癌の治療として行われる手術であり,陰茎を温存し立位排尿が可能な陰茎部分切断術(partial penile amputation)/陰茎部分切除術(partial penectomy)と,陰茎を完全に切断する陰茎全切断術(total penile amputation)/陰茎全摘除術(total penectomy)がある。陰茎切断術はそのほか陰茎壊死など他の疾患に対して行われることもあるが,ここでは陰茎癌に対する陰茎部分切断術および全切断術を想定して,術中・術後合併症の予防と処置について述べる。なお,泌尿器科用語集では陰茎切断術(penile amputation)と陰茎切除術(penectomy)の両者が記載されている。便宜上ここでは陰茎切断術に統一して用いることとするが,陰茎癌に対する手術として用いる場合は陰茎切除術(penectomy)のほうが適当と思われる。
 陰茎癌は,前立腺癌,膀胱癌,腎細胞癌など他の泌尿器癌に比し頻度が低いため,一般泌尿器科医にとって遭遇する機会が少ない。したがって,手術もあまり経験できないため,教科書1)や文献2)を参考にしながら手術を行うこともしばしばである。当然ながら合併症の経験も少なくなる。陰茎切断術の合併症対策として参考になれば幸いである。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1332

印刷版ISSN:0385-2393

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