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増刊号特集 泌尿器科手術における合併症管理のすべて Ⅲ.術中合併症とその対処
急性循環不全
著者: 坂本篤裕1
所属機関: 1日本医科大学麻酔科
ページ範囲:P.227 - P.231
文献購入ページに移動急性循環不全とは,何らかの原因で重要臓器への有効血流量が減少し,機能の維持ができなくなったことによる異常状態、を総称した症候群であり,その極がショックとなる。原因としては出血,感染症,心臓ポンプ機能障害,過敏反応が主体である。原因が除去されないと遷延性ショックや不可逆性ショックへ進行し,死の転帰をとりうる。迅速な診断と初期蘇生的治療を確実に行い,原因を取り除くと同時に,臓器不全を予防することが重要である。
術中は種々の要因により急性循環不全が起こりうるが,救急医療や慢性疾患の急性増悪と異なり,その原因がある程度予測可能であり,また集中的な監視と治療により予防,早期発見および有効な初期治療が十分可能である。
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