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文献詳細

雑誌文献

臨床泌尿器科55巻4号

2001年03月発行

増刊号特集 泌尿器科手術における合併症管理のすべて

Ⅳ.術後合併症とその管理 3.呼吸器系

気胸

著者: 安士正裕1 村石修1

所属機関: 1自治医科大学泌尿器科

ページ範囲:P.270 - P.272

文献概要

1 はじめに
 腎臓や副腎を対象とする泌尿器科手術においては,その解剖学的位置関係から,左右での腎周囲臓器および大血管系の損傷のほか,胸膜損傷および横隔膜損傷を十分に考慮する必要がある。
 大まかな局所解剖として,腎臓は横隔膜の直下にあり,腎臓の上1/3の後面には横隔膜の筋線維が肥厚した弓状靱帯が存在すること,腎後面から外側にかけての肋骨胸膜の下縁は第12肋骨起始部下縁から始まり,11肋骨中央付近の高さで交叉することを常に意識して,腎,副腎の手術を行うべきと考えられる(図1)1)。つまり,第11肋骨はもちろんのこと,12肋骨の内側またはこれより上位に操作が及ぶ手術の際には,胸膜穿孔の危険性がある。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1332

印刷版ISSN:0385-2393

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