文献詳細
増刊号特集 泌尿器科手術における合併症管理のすべて
Ⅳ.術後合併症とその管理 4.消化管系
文献概要
1 はじめに
吃逆(しゃっくり)とは,横隔膜および肋間筋などの呼吸筋が吸気運動の途中で突然痙攣し,横隔膜が収縮および下降し,強い吸気運動が瞬間的に起こり,それに伴って声門が急激に閉鎖することにより,独特な音を発生する現象である。その生理的意義は不明であるが,胎児でも超音波検査で認められることや,他の哺乳動物でも観察されることより,咳や欠伸などと同様に原始的な反射の1つと考えられている。
各種の疾患に伴っても発生するが,ほとんどが一過性であり,放置していても自然治癒するが,場合によっては軽い処置を必要とすることがある。ときに48時間以上にわたって持続する難治性のものや,再発性のものがあり,吃逆により経口摂取が妨げられたり,睡眠障害や呼吸抑制などにより臨床上問題になることがある。また,持続性の吃逆がイレウス,横隔膜下膿瘍などの重大な術後合併症の一徴候であることがあるので,そのことを念頭に入れておく必要がある。
吃逆(しゃっくり)とは,横隔膜および肋間筋などの呼吸筋が吸気運動の途中で突然痙攣し,横隔膜が収縮および下降し,強い吸気運動が瞬間的に起こり,それに伴って声門が急激に閉鎖することにより,独特な音を発生する現象である。その生理的意義は不明であるが,胎児でも超音波検査で認められることや,他の哺乳動物でも観察されることより,咳や欠伸などと同様に原始的な反射の1つと考えられている。
各種の疾患に伴っても発生するが,ほとんどが一過性であり,放置していても自然治癒するが,場合によっては軽い処置を必要とすることがある。ときに48時間以上にわたって持続する難治性のものや,再発性のものがあり,吃逆により経口摂取が妨げられたり,睡眠障害や呼吸抑制などにより臨床上問題になることがある。また,持続性の吃逆がイレウス,横隔膜下膿瘍などの重大な術後合併症の一徴候であることがあるので,そのことを念頭に入れておく必要がある。
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