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文献詳細

雑誌文献

臨床泌尿器科55巻4号

2001年03月発行

文献概要

増刊号特集 泌尿器科手術における合併症管理のすべて Ⅳ.術後合併症とその管理 8.そのほか

術後敗血症

著者: 久保田洋子1

所属機関: 1山形大学医学部泌尿器科

ページ範囲:P.331 - P.333

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1 はじめに
 1991年にAmerican College of Chest Physicians/Society of Critical Care Medicine Consensus Conferenceにおいて,敗血症は次のように定義された。「感染に対する全身性反応,細菌感染を示唆する臨床所見を有し,(1)体温>38℃ないし<36℃,(2)頻脈(>90/分),(3)過呼吸(>20/分)ないしPaCO2<32 mmHg,(4)白血球数>12,000/μl,<4,000/μlないし桿状核好中球>10%のうち,2つ以上の全身症状を呈する病態を指す」。また,Glauserら1)は上記の所見に血清乳酸値の上昇,乏尿を加え,これらの症状に低血圧を伴う病態を敗血症性ショックと定義した。敗血症性ショックは,古くはグラム陰性菌の感染によって起こると考えられたが,グラム陽性菌や真菌によっても発症することがわかっている。
 抗生剤の進歩にもかかわらず現在もなお敗血症は生命を脅かす病態である。ショックを伴わない敗血症の死亡率は13%,敗血症のあとショック状態に陥った者の死亡率は43%に及ぶとされる。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1332

印刷版ISSN:0385-2393

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