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文献詳細

雑誌文献

臨床泌尿器科55巻7号

2001年06月発行

原著

両側性精巣腫瘍の臨床的検討

著者: 田代和也1 簗田周一1 古田昭1 滝沢明利1 岩室紳也1 鈴木正泰1 波多野孝史2 近藤直弥2 大石幸彦2

所属機関: 1神奈川県立厚木病院泌尿器科 2東京慈恵会医科大学泌尿器科学教室

ページ範囲:P.549 - P.552

文献概要

 最近23年間に治療した精巣腫瘍は229例で,経過中に両側性精巣腫瘍をみたものは8例(3.5%)であり,同時発症が2例(0.9%),異時発症が6例(2.6%)であった。初発年齢は平均30.5歳,続発までの間隔は平均66.6か月であった。病期は続発例の1例を除きすべて病期Ⅰであった。続発例6例中1例のみ初発時に化学療法と放射線療法が行われた。組織型は両側セミノーマが4例,セミノーマと非セミノーマが3例,両側非セミノーマが1例であった。予後は良好で全例生存(平均54.4か月)している。患者に対側発生の危険性があることを十分に説明し,自己触診により早期に対側発症を発見することを教育することが最も重要と思われた。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1332

印刷版ISSN:0385-2393

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