臨床泌尿器科55巻8号

2001年07月発行

症例

巨大な出血性嚢胞を伴った褐色細胞腫

著者： 前川信也¹ 前川正信¹ 牛田博¹ 井上幸治¹ 大森孝平¹ 西村一男¹

所属機関： ¹大阪赤十字病院泌尿器科

ページ範囲：P.667 - P.669

文献概要

　症例は57歳，男性。主訴は右側腹部腫脹。CTにて右腎上方に直径15cmの壁の厚い嚢胞性腫瘤を認めた。血中カテコールアミンはほぼ正常範囲であった。右腎合併腫瘍摘出術を施行。腫瘍の内溶液は血性，重量は1.5kgであった。病理組織では副腎由来の褐色細胞腫であった。500g以上の褐色細胞腫としては本邦77例目である。