文献詳細
特集 私の行っている縫合と吻合の手技・1
文献概要
腎盂・尿管吻合は,主として腎孟尿管移行部通過障害に対して腎孟形成術として行われることが多い。術前に腎尿路の十分な情報を得ておくことが重要で,超音波検査や利尿レノグラム,DMSA renal scanが水腎の程度,尿路閉塞の有無,腎機能をみるうえで有用である。三次元CT像やMRウログラフィーも腎尿路の解剖学的関係を知るために参考となる。狭窄部を切除し腎盂と尿管を再吻合するdismembered pyeloplastyが一般的で,腎盂と尿管の関係をよく観察し切開予定線を設計する。腎盂尿管の縫合は6-0あるいは7-0の吸収糸を用いて行うが,新たに形成された腎盂尿管移行部は漏斗状になることが重要で,縫合部に過大な緊張がかかったり屈曲しないよう細心の注意が必要である。
掲載誌情報