文献詳細
セミナー ドレッシング—創傷管理の新たな展開・4
文献概要
尿管皮膚瘻,回腸導管などの尿路ストーマにおいて,ストーマ周囲皮膚炎は頻度の高い合併症である。その原因としては,ストーマの陥没や位置不良による尿と皮膚の接触機会の増加,そしてアルカリ尿であることが多い。そのためストーマ周囲皮膚炎の予防と治療には,適切な皮膚保護剤を用いたドレッシングによる管理とともに,皮膚表面は弱酸性であるため,尿を酸性に維持することが大切になる。カテーテル留置例などで,頑固な尿路感染によるアルカリ尿には,抗生剤による治療が必要となり,またクランベリージュースの摂取は尿の酸性化,尿路感染の予防において有益である。尿路ストーマの管理は,尿を酸性に維持し,尿と皮膚との接触をできるだけ避けるドレッシンクが必要である。
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