文献詳細
綜説
文献概要
糖尿病ニューロパシーの成因と排尿障害に直結する膀胱平滑筋の病態生理につき,最近の文献を中心に解説した。臨床的には,糖尿病患者の膀胱機能障害の多くは低活動型であるが,一部に過活動型を示す症例もあり,抗コリン薬が効き難い頻尿症状を訴える症例も経験するところから,糖尿病性神経障害のある病期においては,NANC神経が関与することが推測された。その1つとしてセロトニンがあり,排尿筋過反射に関与するとともに,5-HT2Aリセプター拮抗薬が頻尿症状を緩和することを紹介した。
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