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文献詳細

雑誌文献

臨床泌尿器科56巻4号

2002年03月発行

増刊号特集 泌尿器科 病棟管理マニュアル

Ⅳ.ベッドサイドトラブル対処法

創感染・創哆開

著者: 清田浩1

所属機関: 1東京慈恵会医科大学泌尿器科

ページ範囲:P.186 - P.191

文献概要

1 はじめに
 泌尿器科領域の手術法は,従来行われてきた経尿道的前立腺あるいは膀胱腫瘍切除術に加え,1980年代に登場した経皮的腎結石破砕術,経尿道的尿管結石破砕術,そして体外衝撃波結石破砕術により尿路結石に対する開腹手術がほとんど行われなくなった。さらに1990年代後半から普及しつつある腹腔鏡あるいは後腹膜腔鏡下での副腎,腎,あるいは前立腺の摘除術などにより,開腹手術自体が減少しつつあり,術後の創感染・創哆開の様相も変化しつつある。最近では,膀胱全摘除術と回腸導管造設術までもが腹腔鏡下で行う報告まで出現し,今後ますます泌尿器科領域では開腹手術後の術後創感染・創哆開は問題にならなくなることが予想される。
 本稿では,現在も一般的に行われている開腹手術の術後創感染・創哆開について概説し,その予防法については米国疾病予防センター(CDC)の手術部位感染防止ガイドライン(1999)1)を中心に述べてみたい。このガイドラインによると,術後の手術部位感染(surgical site infection;以下SSI)には,切開部表層(皮膚または皮下組織)のSSI,切開部深層(筋膜および筋層)のSSI,そして手術時に開いたかまたは触れた臓器あるいは腔のSSIの3種に分類される。本稿では前2者について述べる。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1332

印刷版ISSN:0385-2393

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