臨床泌尿器科56巻5号

2002年04月発行

症例

尿管腸骨動脈瘻の1例

著者： 高橋淳¹ 渡邊伸一郎¹ 柳沢健¹ 馬場雅人² 三木敬也³ 須藤芳徳⁴

所属機関： ¹市立函館病院泌尿器科 ²市立函館病院心臓血管外科 ³三木内科・泌尿器科クリニック ⁴須藤腎・泌尿器科クリニック

ページ範囲：P.349 - P.351

　症例は85歳男性。1997年6月に前立腺癌による両側尿管皮膚瘻術を施行し，以後、定期的にカテーテル交換をしていた。1998年12月30日，カテーテル交換時に拍動性出血を左尿管ストーマ口より認め，血管造影で左尿管総腸骨動脈瘻の診断を得て，緊急手術となった。術後経過は良好で外来通院していたが，2000年2月に外傷性腹膜内膀胱破裂がもとで死亡した。