文献詳細
小さな工夫
文献概要
尿道狭窄に対する内尿道切開術は,我々は通常以下の方法にて行っている。1)内尿道切開鏡を狭窄部まで直視下にて挿入,2)切開鏡のワーキングチャンネルよりガイドワイヤーを挿入,3)ガイドワイヤーをガイドとして狭窄部を切開,4)ガイドワイヤーを尿道内に残して切開鏡を抜去,5)ガイドワイヤーをガイドとして18〜20Frの腎盂バルーンカテーテルを留置する。この過程において,5)の操作時に稀に,狭窄部の切開は十分だがバルーンカテーテルの留置が困難な例に遭遇する。
今回我々が経験した症例は,前立腺手術後の尿道狭窄例であった。前立腺部尿道に狭窄を認め内尿道切開術を施行したが,6時方向に手術の影響と考えられる陥凹を認めた。十分な内尿道切開術を施行後,ガイドワイヤーを通じ18Fr腎盂バルーンカテーテルの留置を試みたが,6時方向の陥凹にカテーテル先端が落ち込み,挿入不可能であった。スタイレットを用いた挿入も試みたが,前立腺部尿道穿孔の危険性が高いと判断し,細径硬性尿管鏡を用いてカテーテルを留置した。細径硬性尿管鏡はACMI社製6.9Fr Micro−6(以下MR−6と略す)を使用した。MR−6に18Fr腎盂バルーンカテーテルを被せ(図),ガイドワイヤーをMR−6のワーキングチャンネルに通した後に,直視下に尿道を観察しながらカテーテル付きMR−6を膀胱内まで到達させた。
今回我々が経験した症例は,前立腺手術後の尿道狭窄例であった。前立腺部尿道に狭窄を認め内尿道切開術を施行したが,6時方向に手術の影響と考えられる陥凹を認めた。十分な内尿道切開術を施行後,ガイドワイヤーを通じ18Fr腎盂バルーンカテーテルの留置を試みたが,6時方向の陥凹にカテーテル先端が落ち込み,挿入不可能であった。スタイレットを用いた挿入も試みたが,前立腺部尿道穿孔の危険性が高いと判断し,細径硬性尿管鏡を用いてカテーテルを留置した。細径硬性尿管鏡はACMI社製6.9Fr Micro−6(以下MR−6と略す)を使用した。MR−6に18Fr腎盂バルーンカテーテルを被せ(図),ガイドワイヤーをMR−6のワーキングチャンネルに通した後に,直視下に尿道を観察しながらカテーテル付きMR−6を膀胱内まで到達させた。
掲載誌情報