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文献詳細

雑誌文献

臨床泌尿器科57巻1号

2003年01月発行

文献概要

原著

膀胱癌に対する選択的膀胱動脈動注化学療法の検討

著者: 留森貴志1 寺田尚弘2 笹岡政宏3 荒木富雄4 森脩4 中野洋5 竹田寛1

所属機関: 1三重大学医学部放射線医学教室 2済生会松坂総合病院放射線科 3伊勢総合市民病院放射線科 4済生会松坂総合病院泌尿器科 5三重大学医学部第1病理学教室

ページ範囲:P.49 - P.54

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 膀胱癌に対する動注化学療法として,高濃度の抗癌剤を到達させる目的で膀胱動脈を選択して動注し,その治療効果について検討した。膀胱癌患者16名に対して,8例では両側の膀胱動脈から動注し,他の8例では片側の膀胱動脈から動注した。動注前後のCTによる比較で有意差はなかったが,両側から動注するほうが,片側からよりも腫瘍縮小率が高い傾向があった(62.9±31.1%vs.36.4±34.5%;p=0.16)。また,男性全例に軽度の副作用が認められたが,重篤な副作用はみられなかった。膀胱動脈を選択して動注することにより,副作用を軽減することができるが,その際は,両側の膀胱動脈から動注することが必要と考えられる。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1332

印刷版ISSN:0385-2393

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