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文献詳細

雑誌文献

臨床泌尿器科57巻10号

2003年09月発行

綜説

腎移植の普及をめざして:慢性移植腎症の克服

著者: 仲谷達也1

所属機関: 1大阪市立大学大学院医学研究科泌尿器病態学

ページ範囲:P.773 - P.781

文献概要

 免疫抑制剤を含む移植周辺医療の進歩により腎移植成績は向上した。しかしながら,未解決な問題も多く,慢性移植腎症はその第一に挙げられる。慢性移植腎症の原因は多岐に及ぶが,多くの場合複数の因子が同時に存在する。そしてある程度進行すると原因の如何にかかわらず共通した腎障害像を呈し不可逆的となり,やがて機能廃絶へと至る。決め手となる有効な治療法を持たない現状では個々の原因に配慮して予防的な対策を講じ慢性移植腎症の発症を未然に防ぐことが唯一の治療である。本稿ではその一助となるべく,虚血・再灌流腎障害,高齢ドナー,ポリオーマウイルス腎症,カルシニュリン慢性腎毒性に関する最近の治験と私たちの実験成績を述べる。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1332

印刷版ISSN:0385-2393

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