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文献詳細

雑誌文献

臨床泌尿器科57巻10号

2003年09月発行

原著

精管閉塞症における精管精管吻合術の治療成績と影響因子

著者: 渡辺政信1 鈴木康太1 小橋川啓1 五十嵐敦1 麻生太行1 深貝隆志1 冨士幸蔵1 小川良雄1 吉田英機1

所属機関: 1昭和大学医学部泌尿器科

ページ範囲:P.815 - P.819

文献概要

 精管結紮術後あるいは鼠径へルニヤ手術後の精管閉塞症35例に精管精管吻合術を試み,手術成績とそれに影響する要因を検討した。精管精管吻合術は35例中33例(両側21例,片側12例)に施行し,開通率(精子出現率)は72.7%,精子出現例の妊娠率は40.9%,2例で手術不可能であった。開通率を比べると,閉塞期間20年未満では20年以上の例より,精管液精子陽性では陰性の例より各々有意(1p1=0.006,1p1=0.001)に高かった。精管結紮術群と鼠径へルニヤ手術群とに有意差はなく,妊娠率ではすべての要因に差はなかった。以上より精管精管吻合術は有効な治療法で,開通率に閉塞期間,精管液精子の関与が示唆された。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1332

印刷版ISSN:0385-2393

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