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綜説
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シスチン尿症は,腎尿細管および小腸上皮におけるシスチンと二塩基性アミノ酸の吸収障害を本態とする遺伝性疾患で,尿路にシスチン結石を形成する。原因遺伝子としてrBAT/SLC3A1およびBAT1/SLC7A9が同定された。1回膜貫通型のrBAT蛋白と12回膜貫通型のBAT1蛋白はヘテロ二量体型アミノ酸トランスポーターを形成し,シスチンと二塩基性アミノ酸の腎尿細管管腔側の輸送系であるb0,+として機能している。2002年,遺伝子解析研究に基づいてシスチン尿症の新たな病型分類が提唱された。タイプA:rBAT遺伝子の2つの変異,タイプB:BAT1遺伝子の2つの変異,タイプAB:rBATおよびBAT1遺伝子のそれぞれ1つずつの変異。原因遺伝子の変異に基づく新たな病型分類が提唱されたことで,今後は,臨床データとの統合を通じて遺伝子型と表現型との関連を検討し,重症度や治療効果の評価が行われることが期待される。
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