文献詳細
特集 前立腺疾患のすべて
文献概要
社会は今,「前立腺」に関心が向いている。
これと言うのも,天皇陛下が前立腺癌手術を受けられたからだろう。その報道後,多くの中高年の男性が前立腺癌を心配して,受診された。その人たちの前立腺の予備知識は医学生並みで,PSAの正常値や治療法の特徴をすでに知っていることも稀ではない。前立腺癌に限ったことではないが,セカンドオピニオンと称しての受診が増えている。前医で検査を終え,手術直前のこともある。多くの資料を用意して頂いた前医に「悪いな」と思いつつ,返事を書いている。翻って,私たち自身の診療にも,患者さんは満足していない時もあるのではと自省している。最近の患者さんは医療知識が豊富である。加えて,医師と患者の信頼関係が大きく変化している。この傾向はさらに進むだろう。私たちは医術のみならず,人間性を高めねばと思う。
これと言うのも,天皇陛下が前立腺癌手術を受けられたからだろう。その報道後,多くの中高年の男性が前立腺癌を心配して,受診された。その人たちの前立腺の予備知識は医学生並みで,PSAの正常値や治療法の特徴をすでに知っていることも稀ではない。前立腺癌に限ったことではないが,セカンドオピニオンと称しての受診が増えている。前医で検査を終え,手術直前のこともある。多くの資料を用意して頂いた前医に「悪いな」と思いつつ,返事を書いている。翻って,私たち自身の診療にも,患者さんは満足していない時もあるのではと自省している。最近の患者さんは医療知識が豊富である。加えて,医師と患者の信頼関係が大きく変化している。この傾向はさらに進むだろう。私たちは医術のみならず,人間性を高めねばと思う。
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