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文献詳細

雑誌文献

臨床泌尿器科57巻4号

2003年04月発行

特集 前立腺疾患のすべて

Ⅱ 前立腺肥大症 検査法のテクニックとコツ

直腸内触診・残尿検査

著者: 杉山高秀1

所属機関: 1近畿大学医学部泌尿器科

ページ範囲:P.45 - P.49

文献概要

 1 直腸内触診

 直腸診により診察できる器官は,男性では腹水貯留時の直腸膀胱窩,前立腺,精囊,尿道隔膜部内の留置カテーテル,尿貯留時の膀胱などがあるが,特に前立腺疾患の診断で直腸診は最も重要な診断方法の一つである。

 現在,超音波,CT,MRIなどの機器の性能向上,普及率の増加により直腸診を侮る傾向にあるが,直腸診の最大の特徴である「硬度」をこれらの機器では病的所見として得ることはできない。特に前立腺癌の好発部位は直腸隣接部である辺縁領域(peripheral zone)であるので,それぞれの検査を行うに先立って,直腸診によって前立腺の性状を把握することは重要である。前立腺癌のスクリーニング検査としてPSAが用いられ,PSA単独での癌診断陽性率は高いが,直腸診単独異常で発見される癌も少なからず存在し,やはり直腸診は重要な診断法といえる。そこで直腸診の方法,手順,前立腺の特徴的所見を述べる。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1332

印刷版ISSN:0385-2393

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