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文献詳細

雑誌文献

臨床泌尿器科57巻4号

2003年04月発行

文献概要

特集 前立腺疾患のすべて Ⅱ 前立腺肥大症 治療法の選択と実際 薬物療法

植物製剤・漢方製剤

著者: 滝本至得1

所属機関: 1駿河台日本大学病院泌尿器科

ページ範囲:P.93 - P.97

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 1 はじめに

 現在のところ,前立腺肥大症の治療の基本は症状にあわせて行うということである。すなわち,前立腺肥大症の治療は,病期にあわせて適切に選択すればよいということと,多くの場合,患者の希望にそって治療が計画されるということが特徴といえる。一般的にいって,患者心理として手術を希望する人は多いとはいえない。そこで,薬物療法が期待されるが,第1期である刺激期と第2期で症状の軽い時期などが薬物療法の適応となる。

 現在,薬物療法の第一選択は,交感神経α遮断薬といって過言でない。しかし,従来から経験的に用いられてきた植物製剤,アミノ酸配合剤,漢方薬などもある程度の効果が認められるし,副作用も少ないということで使いやすい薬でもある。それらは,薬効メカニズムが判然としない部分もあるが,消炎効果や抗浮腫効果などが挙げられており,肥大腺腫によって生ずる刺激症状,愁訴などを寛解させるように働くのではないかと推測される。ここでは,パラプロスト(R)(アミノ酸配合剤),エビプロスタット(R)(植物エキス剤),セルニルトン(R)(花粉エキス剤),八味地黄丸(漢方薬)の四種を取り上げ,その薬効メカニズム,臨床効果について述べてみたい。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1332

印刷版ISSN:0385-2393

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