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特集 前立腺疾患のすべて Ⅱ 前立腺肥大症 治療法の選択と実際 経尿道的治療
前立腺肥大症に対する低侵襲治療:HIFUとTUNA
著者: 平尾佳彦1 大園誠一郎1 藤本清秀1 平山暁秀1
所属機関: 1奈良県立医科大学泌尿器科
ページ範囲:P.134 - P.139
文献購入ページに移動近年の医工学の進歩により前立腺肥大症に対する低侵襲治療として,高温度治療によるtissue ablativeな治療機器が種々開発されている。これらの機器を大きく分類すると,1)カテーテル型の経尿道プローブを用いたマイクロウェーブ機器(TUMT,TargisTMなど)1,2),2)経尿道的にカテーテルを介して針電極を腺腫に穿刺するラジオ波機器(TUNATM)3,4),3)尿道膀胱鏡を利用してプローブを腺腫に穿刺するレーザー機器(ILCP,IndigoTM)5),4)経直腸的にプローブを挿入する高密度焦点式超音波治療機器(high intensity focused ultrasound:HIFU)6)などがあり,いずれも前立腺腺腫を60~100℃に加温し,明らかな組織変性を生じ,排尿障害を改善させる特徴がある。奈良医大においては,TUNA(transurethral needle ablation)とHIFUを用いて前立腺肥大症に対する低侵襲治療を実施しており,この両者について機器の概要,治療方法および簡単に治療成績を記載する。
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