文献詳細
特集 前立腺疾患のすべて
Ⅲ 前立腺癌 治療法の選択と予後 放射線照射方法のプロトコール
文献概要
1 はじめに
放射線医学総合研究所(以下,放医研)・重粒子医科学センター病院では,重イオン線の一つである炭素線を用いた臨床研究を1994年に開始した。前立腺癌に対する臨床試験も1995年4月に開始され1,2),2002年7月までに188症例の治療が行われた(表)。この臨床研究は,泌尿器科医と放射線治療医による研究グループ(泌尿器腫瘍臨床研究班)が中心となって,厳密なプロトコールに従って実施されている。プロトコールの作成にあたっては,従来の光子線(X線やγ線)による放射線治療はもとより,これまでに行われた各種粒子線治療の結果が参考にされた。以下,これまでに前立腺癌に用いられた各種粒子線治療の紹介と放医研における臨床試行の現状を解説する。
放射線医学総合研究所(以下,放医研)・重粒子医科学センター病院では,重イオン線の一つである炭素線を用いた臨床研究を1994年に開始した。前立腺癌に対する臨床試験も1995年4月に開始され1,2),2002年7月までに188症例の治療が行われた(表)。この臨床研究は,泌尿器科医と放射線治療医による研究グループ(泌尿器腫瘍臨床研究班)が中心となって,厳密なプロトコールに従って実施されている。プロトコールの作成にあたっては,従来の光子線(X線やγ線)による放射線治療はもとより,これまでに行われた各種粒子線治療の結果が参考にされた。以下,これまでに前立腺癌に用いられた各種粒子線治療の紹介と放医研における臨床試行の現状を解説する。
掲載誌情報