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文献詳細

雑誌文献

臨床泌尿器科57巻7号

2003年06月発行

トピックス

転移性腎細胞癌に対するミニ移植

著者: 堀明子1 高上洋一1

所属機関: 1国立がんセンター中央病院幹細胞移植療法室

ページ範囲:P.507 - P.513

文献概要

 同種造血幹細胞移植では前処置に加えて,ドナーリンパ球を介する免疫効果が抗腫瘍作用に関与する。白血病を対象とした同種移植では,この作用をGVL効果と呼び,GVHDとの関連が指摘されている。その機序は十分に解明されていないが,固形癌でも同様の効果が存在することが推測され,転移性腎細胞癌に対するミニ移植が試みられた。この結果,同種免疫により転移性腎細胞癌が縮小しうるという知見が示された。また,GVHDと腫瘍縮小に関連があった。当院でも9人中1例にPR,5例で半年以上のSDを得た。今後,標準療法と比較して予後を改善するか否か,および,より早期のRCC患者に対する有効性を検討予定である。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1332

印刷版ISSN:0385-2393

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