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文献詳細

雑誌文献

臨床泌尿器科57巻7号

2003年06月発行

画像診断

囊胞の完全消失を認めた多囊性異形成腎

著者: 山崎六志1 野村威雄1 三股浩光1 野村芳雄1

所属機関: 1大分医科大学腫瘍病態制御講座泌尿器科学

ページ範囲:P.537 - P.539

文献概要

 患者 0歳3か月,女児。

 主訴 右側腹部腫瘤。

 家族歴 特記事項なし。

 既往歴 特記事項なし。

 現病歴 妊娠24週の胎児エコーにて腹部囊胞を指摘された。妊娠39週3日に3,240gにて出生した。

 現症・検査所見 全身状態は良好。血算,血清生化学検査,尿検査に特記事項なし。右側腹部に表面平滑で弾性軟な腫瘤を触知した。

 画像診断・臨床経過 出生時の腹部エコーにて隔壁を有する大小不同な多数の囊胞を認め(図1),腹部CTでも同様の所見が認められた(図2)。99mTc-DTPA腎シンチグラフィーで右腎にRI集積は認められず(図3A),無機能型であり(図3B),多囊性異形成腎と診断した。以後,当科外来で腹部エコーおよびCTなどにて経過観察していたが(図4),8歳時の腹部CTにて囊胞の完全消失を認めた(図5)。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1332

印刷版ISSN:0385-2393

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