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特集 泌尿器悪性腫瘍の治療指針―私たちはこうしている
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原発性副腎癌は稀な疾患であり,通常大きな腫瘤として発見される。そのうち内分泌活性癌はクッシング症候群,男性化兆候,褐色細胞腫などの多彩な臨床像を呈し,各々の状態により内容の異なる手術前後の検査および厳重な周術期管理が要求される。一方内分泌非活性癌は症状発現が遅く,予後が悪いものとなっている。副腎癌の治療は外科的切除が唯一有効であり,原則として開放手術によって行われる。しかし,体腔鏡下手術が広く普及し習熟されるにつれ,5cmを超える腫瘍まで適応が拡大されつつある。また,本稿では副腎癌の化学療法や放射線療法の有効性についても検討する。
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