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特集 泌尿器悪性腫瘍の治療指針―私たちはこうしている
文献概要
進行精巣腫瘍の治療は化学療法が中心であり,一部の症例で残存腫瘍の切除に意義がある。スローン・ケタリングがんセンターやインディアナ大学は本邦の施設とは桁違いの膨大な数の精巣腫瘍症例を治療している。また,治療の中心となる化学療法を泌尿器科医が担当せず,専門の内科医が担当している。力量の差は歴然としており,彼らの成績の命ずるままに治療方法をなぞるしかない。彼らの水準に追いつくには,組織上の課題が大きい。医局の枠組みが残存腫瘍摘除の手術サービス提供のさまたげになっている可能性がある。また,化学療法は泌尿器科医が担当し続けるには,高度なものになりすぎたと思われる。
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