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文献詳細

雑誌文献

臨床泌尿器科57巻9号

2003年08月発行

交見室

何故もっとよく診ないのか

著者: 三木誠1

所属機関: 1新宿石川病院

ページ範囲:P.763 - P.763

文献概要

 大学を停年退職後,市中の一般病院で週4日診療し,早3年が過ぎた。大学在職中,教室員に視触診の重要性を説いてきたつもりである。ところで最近つくづく感じるのは,臨床医が「なぜ基本的な視診や触診を疎かにするのだろう」という疑問である。確かに今はいろいろの画像診断法や多岐にわたる血液検査があり,ほとんど大部分の疾病の診断はそれらにより診断可能である。われわれが入局した時代にはCTやMRIもなければ,満足な中央検査室もない時代であったから,視診や触診がより必要であったことは事実である。しかし今でも,これらを十分行うことで患者さんの負担を軽減するばかりか,無駄な検査を省き医療経済の面でも貢献できるはずである。忙しいからいちいち触診などできないということは言い訳にはならない。

 最近経験した症例のうちから,基本的な視触診さえしていたらもっと早く確実に診断できたであろうと思われる2例を挙げてみよう。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1332

印刷版ISSN:0385-2393

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