文献詳細
特集 泌尿器科領域の緊急手術と緊急処置
文献概要
要旨
膀胱外傷の原因は鈍的外傷,直達損傷,医原性に分類される。診断は,血尿などの病歴,膀胱造影,CTで比較的容易に診断可能である。特に膀胱造影が有用である。CTだけでは診断できないこともあり,血尿がある場合は膀胱造影が必要である。また,全身状態や他臓器損傷の有無の把握と他科医師との連携が必要な場合もある。治療は,腹膜外損傷の場合,留置カテーテルで閉鎖を期待する。腹膜内損傷の場合は,試験開腹と縫合閉鎖が必要である。手術は,膀胱周囲を剝離し損傷部を確認のうえ,吸収糸で膀胱を縫合閉鎖する。症例は減少傾向だが,手術手技は容易で,外科的な基本に従い,全身管理をきちんと行えば問題なく対処できると考える。
膀胱外傷の原因は鈍的外傷,直達損傷,医原性に分類される。診断は,血尿などの病歴,膀胱造影,CTで比較的容易に診断可能である。特に膀胱造影が有用である。CTだけでは診断できないこともあり,血尿がある場合は膀胱造影が必要である。また,全身状態や他臓器損傷の有無の把握と他科医師との連携が必要な場合もある。治療は,腹膜外損傷の場合,留置カテーテルで閉鎖を期待する。腹膜内損傷の場合は,試験開腹と縫合閉鎖が必要である。手術は,膀胱周囲を剝離し損傷部を確認のうえ,吸収糸で膀胱を縫合閉鎖する。症例は減少傾向だが,手術手技は容易で,外科的な基本に従い,全身管理をきちんと行えば問題なく対処できると考える。
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