icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床泌尿器科58巻1号

2004年01月発行

特集 泌尿器科領域の緊急手術と緊急処置

泌尿器科手術時の臓器損傷

著者: 上門康成1 射場昭典1 吉川和朗1 新家俊明1

所属機関: 1和歌山県立医科大学泌尿器科

ページ範囲:P.27 - P.31

文献概要

要旨

 泌尿器科手術での術中臓器損傷は開腹手術で発生するものがほとんどであったが,最近では腹腔鏡下手術でも報告されるようになってきた。損傷が起こりうる臓器は肝,脾,膵および直腸である。臓器損傷は術前評価から予想される場合と予測不可能な事態で不可効力的に生じたり,また不注意によって起こる場合がある。肝,脾,膵の損傷はほとんどが副腎や腎の手術に伴ってみられるもので,詳細な術前評価と解剖の熟知,術中の臓器の授動や鉤による不注意な損傷を避けることで回避しうる。直腸損傷は膀胱や前立腺の摘出術に際して発生するが,癌の浸潤,放射線照射や癒着などのリスク因子のあるときには慎重な操作を行うことが肝要である。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1332

印刷版ISSN:0385-2393

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら