文献詳細
特集 悪性腫瘍との鑑別が困難な各領域の諸病変
文献概要
要旨
副腎病変では悪性か否か術前に診断することは必ずしも容易ではない。年齢,既往歴,他臓器病変,内分泌学的異常,画像診断などを基に総合的に判断する必要がある。なかでも画像診断が重要で,悪性を疑わせる所見として,腫瘍径が5cm以上,内部が不均一,辺縁が造影される,辺縁が不整,周囲脂肪組織が毛羽立っている(浸潤の疑い),増大傾向などがある。悪性腫瘍との鑑別が難しかった副腎病変として,両側性副腎腫瘤で副腎不全を呈した副腎結核の症例,クッシング症候群で5cm以上の副腎腺腫の症例,約3年間の経過で径が約2倍になった副腎骨髄脂肪腫の症例を供覧した。
副腎病変では悪性か否か術前に診断することは必ずしも容易ではない。年齢,既往歴,他臓器病変,内分泌学的異常,画像診断などを基に総合的に判断する必要がある。なかでも画像診断が重要で,悪性を疑わせる所見として,腫瘍径が5cm以上,内部が不均一,辺縁が造影される,辺縁が不整,周囲脂肪組織が毛羽立っている(浸潤の疑い),増大傾向などがある。悪性腫瘍との鑑別が難しかった副腎病変として,両側性副腎腫瘤で副腎不全を呈した副腎結核の症例,クッシング症候群で5cm以上の副腎腺腫の症例,約3年間の経過で径が約2倍になった副腎骨髄脂肪腫の症例を供覧した。
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