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特集 悪性腫瘍との鑑別が困難な各領域の諸病変
悪性腫瘍との鑑別が困難な腎盂・尿管病変
著者: 西山勉1 金子公亮1 高橋公太1
所属機関: 1新潟大学大学院腎泌尿器病態学分野
ページ範囲:P.935 - P.938
文献購入ページに移動腎盂・尿管に陰影欠損を認める病変の多くは尿路上皮癌である。したがって,腎盂・尿管に陰影欠損を認めた場合は尿路上皮癌をまず念頭に置き,諸検査を行う必要がある。必要があれば躊躇せず,腎盂・尿管鏡を用いて腎盂・尿管内を観察し,必要に応じて生検を行う姿勢が重要である。悪性腫瘍との鑑別が困難な腎盂・尿管の諸病変としてfibroepithelial polyp症例とBCG注入療法後に出現した腎結核性病変の症例を供覧した。腎盂・尿管の上皮内癌に対してBCG注入療法を行った場合,その後に出現する陰影欠損,腫瘤病変は,BCG注入療法に伴う結核性病変の可能性も念頭に置く必要がある。
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