文献詳細
書評
文献概要
「チーム医療の実現,医療の質の向上は,記録の一元化からはじまる」。これが,本書の一貫したテーマである。記録は医療者のコミュニケーションツールである。医療の現場での医療事故ではコミュニケーションエラーが多い。それは記録を効率的で適切なものにしていくことでかなり予防できるものである。既存の職種ごとの膨大な記録を整理することが,コミュニケーションの取れたチーム医療を行うときに必須となる。それをクリニカルパスという標準医療計画書を使用しながら行うことができる。この点で記録の整理をチーム医療で行おうという医療者に本書は福音である。非常にわかりやすく解説してあり,具体的な方法論と実例が出されている。
本書には,クリニカルパス(以下,パスとする)の必要性,現状の記録の問題点,パスに対しての医師の抵抗,パスの基本構造(アルゴリズム,オーバービュー式,日めくり式パス,ユニットパス,バリアンス集計表,バリアンス分析),POS記録の問題点,アウトカム志向の看護記録の実際,パス作成支援チーム,パス大会実行チーム,原価計算チーム,パスを使用したチーム医療の実際,医療記録の電子化に向けた医療記録の展開などが網羅されている。
本書には,クリニカルパス(以下,パスとする)の必要性,現状の記録の問題点,パスに対しての医師の抵抗,パスの基本構造(アルゴリズム,オーバービュー式,日めくり式パス,ユニットパス,バリアンス集計表,バリアンス分析),POS記録の問題点,アウトカム志向の看護記録の実際,パス作成支援チーム,パス大会実行チーム,原価計算チーム,パスを使用したチーム医療の実際,医療記録の電子化に向けた医療記録の展開などが網羅されている。
掲載誌情報