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文献詳細

雑誌文献

臨床泌尿器科58巻5号

2004年04月発行

綜説

蓚酸カルシウム結石の発生は予防可能か?―最近の知見と今後の展望

著者: 高山達也1 大園誠一郎1

所属機関: 1浜松医科大学泌尿器科

ページ範囲:P.277 - P.286

文献概要

要約

 蓚酸カルシウム結石の成因に関する研究は,蓚酸カルシウム結晶と腎上皮細胞との相互反応,蓚酸そのものによる腎上皮細胞障害,蓚酸分解菌の重要性が認識されている一方で,本疾患が生活習慣病として,環境因子や遺伝的因子からのアプローチも進んでいる。セリン:ピルビン酸/アラニン:グリオキシル酸トランスアミナーゼ(SPT/AGT)の種特異的,食習性依存性細胞内局在に関連して,ヒトでは総蛋白質の約4%を占めるL-ヒドロキシプロリンの摂取は高蓚酸尿により尿路結石のリスクファクターとなる可能性が示された。そして,原発性高蓚酸尿症ではないmild hyperoxaluriaにおいては蓚酸代謝に関わる酵素の遺伝子多型や突然変異がその発症に関与することが示唆されている。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1332

印刷版ISSN:0385-2393

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