icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床泌尿器科58巻8号

2004年07月発行

原著

回腸利用代用膀胱30症例の臨床的検討

著者: 金子智之1 高井計弘2 深澤立3 藤田喜一郎1 本間之夫1

所属機関: 1日本赤十字社医療センター泌尿器科 2現:たかいクリニック 3現:昭和大学横浜市北部病院泌尿器科

ページ範囲:P.597 - P.600

文献概要

 日本赤十字社医療センターにおいて膀胱全摘除術・回腸利用代用膀胱造設術を施行された30症例について臨床的検討を行った。平均年齢は62.8歳,平均観察期間は45.2か月であった。周術期死亡は1例(3%),早期合併症は14例(47%)に18件みられ,後期合併症は7例(24%)に8件みられた。再手術を必要としたのは6例(20%)であった。排尿状態について評価可能であった27例のうち,自排尿可能であったのは25例(85%)であり,男性が23例中21例(91%),女性が4例中2例(50%)であった。自己導尿を必要としたのは男性2例,女性2例の計4例(14%)であった。昼間尿禁制は27例(93%)において保たれており,夜間尿禁制は67%で保たれていた。回腸利用代用膀胱造設術は膀胱全摘術後の尿路再建術として合併症頻度,術後排尿機能において良好な結果を得られる術式と考えられる。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1332

印刷版ISSN:0385-2393

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら