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文献詳細

雑誌文献

臨床泌尿器科59巻12号

2005年11月発行

特集 泌尿器切除標本の取り扱い方―私たちはこうしている

電顕標本のための組織標本の取り扱い方

著者: 稲垣宏1 滝野寿1 戸澤啓一2

所属機関: 1名古屋市立大学大学院医学研究科臨床病態病理学 2名古屋市立大学大学院医学研究科腎・泌尿器科学

ページ範囲:P.897 - P.902

文献概要

要旨 病理学分野における電子顕微鏡(電顕)検査の果たす役割は大きい。電顕試料作製の過程で臨床医が関与するのは,初期段階である組織前固定までと考えられる。しかし,このステップは精度の高い電顕検査を行うために最も重要である。このことを念頭に,採取された組織の適切な部位を細切し,速やかに電顕用前固定液に浸漬させることを心がける必要がある。また,通常のホルマリン固定が行われパラフィン包埋された検体からも電顕検査は可能である。この方法は“もどし電顕”と呼ばれている。電顕用に処理された検体と比べ電顕像としては劣るものの,十分な情報が得られることも多く,病理診断に有用である。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1332

印刷版ISSN:0385-2393

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