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文献詳細

雑誌文献

臨床泌尿器科59巻3号

2005年03月発行

文献概要

原著

膀胱タンポナーデの臨床的検討

著者: 吉永敦史1 林哲夫1 吉田宗一郎1 大野玲奈1 石井信行1 寺尾俊哉1 渡邉徹1 山田拓己1

所属機関: 1埼玉医科大学総合医療センター泌尿器科

ページ範囲:P.225 - P.227

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1999~2004年までの6年間に膀胱タンポナーデにて当科で治療した39例に対し,年齢,性別,原因疾患,治療について検討した。男女比は4:1であり,70歳代が最も多くみられた。原因疾患としては膀胱癌(7例),前立腺肥大症(7例),TUR後出血(6例)が多くみられた。治療としては,まず尿道カテーテル留置と凝血塊除去を行ったが,軽快しない15例(膀胱内腫瘍9例,前立腺肥大症4例,TUR後出血2例)に対し経尿道的手術を行わなければならなかった。膀胱タンポナーデに対する治療では,保存的治療でコントロールがつかない場合,外科的治療への変更を素早く行うべきであると思われた。

参考文献

1)中田瑛浩,矢口博理,参上康典:膀胱タンポナーデの診断と治療.泌外8:935-938,1995
2)藤田幸利:血尿.市川篤二・落合京一郎・高安久雄(監修),辻 一郎・黒田恭一・高井修道・他(編集):新臨床泌尿器科全書.第1巻.金原出版,東京,pp175-177,1983
3)丹波咲江,三輪 是:難知性膀胱出血に対するマーロックス膀胱内注入法.医療50:50-54,1996
4)藤山千里,上原康雄,井口厚司:膀胱出血に対するミョウバン灌流.西日泌尿52:977-979,1990
5)Kavoussi LR, Gelstein LD and Andriole GL:Encephalopathy and an elevated serum aluminum level in a patient receiving intravesical alum irrigation for severe urinary hemorrhage. J Urol 136:665-667, 1986

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1332

印刷版ISSN:0385-2393

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