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文献詳細

雑誌文献

臨床泌尿器科59巻4号

2005年04月発行

文献概要

特集 ここが聞きたい―泌尿器科外来における対処と処方 4.尿路結石 【腎臓(腎)結石】

52.X線透過性の腎結石患者です。アロプリノールとアルカリ化療法剤を投与していますが,尿pHは6で,結石は溶解しません。対処について教えて下さい。

著者: 西山勉1 高橋公太1

所属機関: 1新潟大学大学院腎泌尿器病態学分野

ページ範囲:P.186 - P.188

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1 診療の概要

 X線透過性の腎結石の代表的な成分として尿酸が考えられるので,ここでは尿酸結石を想定して概説する。わが国における尿路結石成分のなかで尿酸結石の占める頻度は5.2%と報告されている1)。40~50歳代を中心とする中年男性に好発する。近年の食生活の欧米化に伴い,尿酸結石も増加しているものと思われる。

 尿酸結石の成因として,(1)持続的な酸性尿,(2)尿中尿酸の過剰排泄(高尿酸尿症),(3)尿量減少(濃縮尿)が挙げられる。これらのうち最も重要なものは「持続的な酸性尿」と思われる。

参考文献

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2)Borghi L, Meschi T, Amato F, et al:Hot occupation and nephrolithiasis. J Urol 150:1757-1760, 1993
3)日本泌尿器科学会,日本Endourology・ESWL学会,日本尿路結石症学会(編):尿路結石症診療ガイドライン.金原出版,2002
4)Sakhaee K, Nicar M, Hill K, et al:Contrasting effects of potassium citrate and sodium citrate therapies on urinary chemistries and crystallization of stone-forming salts. Kidney Int 24:348-352, 1983
5)Pak CY, Sakhaee K, Fuller C:Successful management of uric acid nephrolithiasis with potassium citrate. Kidney Int 30:422-428, 1986
6)Gutman AB, Yu TF:Uric acid nephrolithiasis. Am J Med 45:756-779, 1968
7)Faller J, Fox IH:Ethanol-induced hyperuricemia:evidence for increased urateproduction by activation of adenine nucleotide turnover. N Engl J Med 307:1598-1602, 1982

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1332

印刷版ISSN:0385-2393

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