文献詳細
特集 ここが聞きたい―泌尿器科外来における対処と処方
6.内分泌疾患 ■精巣および性機能障害 【性機能障害】
81.精巣腫瘍に対し後腹膜リンパ節郭清を施行したのち,挙児を希望している射精障害の患者です。対処と処方について教えて下さい。
著者: 伊藤裕一1
所属機関: 1中部労災病院泌尿器科
ページ範囲:P.293 - P.295
文献概要
1.射精障害とは
射精は,(1)精液の後部尿道への排出(seminal emission),(2)後部尿道へ排出された精液の体外への射出(projectile ejaculation)=狭義の射精,(3)射精時の内尿道口の閉鎖,という3つの現象で構成され,オーガズムはこれに付随して起こる。射精障害は,勃起性交障害(ED)とともに,男性性機能障害の重要な分野である。また射精障害は,生殖年齢層の男性では不妊症の重要な原因となっている。
2.射精障害の病型分類
射精障害の病型分類法としては,従来より木村の分類が使用されているが,当科では,実地臨床上わかりやすいように修正した表1の分類を使用している1)。
参考文献
掲載誌情報