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文献詳細

雑誌文献

臨床泌尿器科59巻9号

2005年08月発行

特集 泌尿器科体腔鏡下手術を安全に行うために

体腔鏡下ドナー腎摘除術を安全に行うために

著者: 田邉一成1 宮本直志1 徳本直彦1 石田英樹1 白川浩樹1 新村浩明1 瀬戸口誠1 土岐大介1 東間紘1

所属機関: 1東京女子医科大学泌尿器科

ページ範囲:P.657 - P.662

文献概要

要旨 内視鏡下ドナー腎摘除術は,術後疼痛の軽減,入院期間の短縮,早期社会復帰などの利点が多いことが報告されており,今後とも増加の一途をたどるものと思われる。一方,ドナー腎摘除術は,通常の腎癌に対する腎摘除術と違い,最後まで腎動静脈の切断ができないこと,腎動静脈の切断後は腎機能保持のために速やかに腎臓を摘出しなければならないことなどから最も難度の高い腎摘除術といえる。特にドナー腎摘除術は健常者であるボランティアに対する手術であることからも安全が最優先される手術であることは論を待たない。安全な体腔鏡下ドナー腎摘除術のために,最も基本となることは,解剖学的オリエンテーションをしっかりと確認しながら,ていねいな剝離操作を行い,無血野での手術を心がけることである。これが,安全な手術への近道であり,このことが結果的に腎臓への負担を軽減させることになり,良好な移植腎機能を得ることにつながる。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1332

印刷版ISSN:0385-2393

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