文献詳細
小さな工夫
生体腎移植ドナー腎摘術への新しい創保護開創器の使用
著者: 寺西淳一1 齋藤和男1
所属機関: 1横浜市立大学附属市民総合医療センター泌尿器・腎移植科
ページ範囲:P.768 - P.769
文献概要
当科は腎癌に対する腎摘除術などは体腔鏡下で施行しているが,現時点においてドナー腎摘に対しては体腔鏡下手術を施行していない。従来は20cm以上の皮膚切開をおいてドナー腎摘術を施行していたが,2004年3月からより小さな創によるドナー腎摘の試みとして新しい創保護開創器であるアプライドウーンドリトラクター(以下,AWR)を使用したドナー腎摘術を施行している。この術式は開創器としてAWRを用いるだけで,従来のドナー腎摘術と同様の直視下手術でありながら,12cmほどの皮膚切開で施行可能であり,今後,体腔鏡下ドナー腎摘術に移行するまでの過渡的手段として有用であると考えられたため,今回報告する。
参考文献
掲載誌情報