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文献詳細

雑誌文献

臨床泌尿器科60巻13号

2006年12月発行

文献概要

原著

腎盂バルーンを閉塞バルーンとして施行した経尿道的尿管砕石術の経験

著者: 平野章治1 金谷二郎1 小堀善友1 新倉晋1

所属機関: 1厚生連高岡病院泌尿器科

ページ範囲:P.997 - P.1001

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 体外衝撃波による砕石不成功例と,結石が小さく,X線上みにくい水腎症の高度な嵌頓尿管結石患者10例に対して,経皮的腎瘻造設術時に使用した腎盂バルーンを閉塞バルーンとして使用した経尿道的尿管砕石術を施行した。経皮的腎瘻造設術は手術前3~7日に施行した。手術時,腎盂バルーンを尿管結石上部に移動させて再固定し,主にレーザーにより砕石した。合併症は経皮的腎瘻造設術時の著明な腎出血,術中のバルーン破裂,敗血症がそれぞれ1例みられたが,術中の視野は確保され,砕石効果がバルーン使用により上がった。術中,腎盂への結石移動を気にせずに施行できた。残石はみられなかった。本法は著明な水腎症を伴う嵌頓上部尿管結石症例で有用な方法である。

参考文献

1)日本泌尿器科学会,日本Endourology・ESWL学会,日本尿路結石学会(編):尿路結石症診療ガイドライン.金原出版,東京,pp23-50,2002
2)松岡 啓:Ho:YAGレーザーによるTULの適応と実際.Urology View 6:51-57,2003
3)布施春樹,他:ESWLおよび内視鏡手が不成功に終わり,尿管部分切除術を施行した尿管結石の3例.泌尿紀要46:685,2000

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1332

印刷版ISSN:0385-2393

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