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文献詳細

雑誌文献

臨床泌尿器科60巻13号

2006年12月発行

文献概要

交見室

精液検査にMakler chamberを使用するなら知っておきたいこと

著者: 吉池美紀1 岩本晃明1

所属機関: 1聖マリアンナ医科大学泌尿器科

ページ範囲:P.1025 - P.1025

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 2002年に全国の不妊診療施設を対象として,精液検査法の実態に関するアンケート調査が実施された1)。その結果,精子濃度と運動率を同一視野で測定できる簡便なMakler chamberを採用してルーチン検査を行っている施設が全国の50%にも及んでいた。筆者らは,多くの施設でMakler chamberの検査上の特性がほとんど理解されずに使用されていることを強く感じた。その後2003年に日本泌尿器科学会の監修のもと「精液検査標準化ガイドライン」2)が刊行され,標準法としてWHOマニュアルでも推奨されているように,精子運動率は標本の間隙20μmのスライドグラス,精子濃度は希釈・不動化後に血球計算盤を用いる測定法が採用された。しかし時間的制約などの理由により,Makler chamberを使用する施設もいまだに多いと思われるため,その際にはぜひ以下の注意点を参考にしていただきたい。

参考文献

1)岩本晃明:精液検査標準化ガイドラインの骨子―精液検査実態調査のアンケートを踏まえて.産婦人科治療88:692-700,2004
2)日本泌尿器科学会(監),精液検査標準化ガイドライン作成ワーキンググループ(編):精液検査標準化ガイドライン.金原出版,2003

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1332

印刷版ISSN:0385-2393

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