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文献詳細

雑誌文献

臨床泌尿器科60巻4号

2006年04月発行

文献概要

特集 ここが聞きたい―泌尿器科検査ベストプラクティス A.一般臨床検査法 ■尿検査 【一般検査】

12.健診で尿潜血反応が陽性と指摘された患者です。今後の検査の進め方について教えて下さい。

著者: 檜垣昌夫1

所属機関: 1独立行政法人国立病院機構災害医療センター泌尿器科

ページ範囲:P.54 - P.55

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1 基本的事項

 尿潜血反応とは試験紙法による結果である。試験紙には過酸化物とクロモゲンが含まれている。過酸化物は,ヘモグロビンのペルオキシダーゼ様活性により,その活性に応じた活性酸素を遊離する。その活性酸素により還元型クロモゲン(無色)が酸化され,酸化型クロモゲン(青色)となることをみて判定している。ミオグロビンもペルオキシダーゼ活性を持っているので陽性になる1)。しかし,臨床の現場で尿潜血反応陽性と尿沈さによる赤血球の有無とが一致しないことをしばしば経験する。

 尿潜血反応陽性で尿沈さ赤血球陰性の例を以下に示す。尿が古い場合,アルカリ性尿/低張尿,ヘモグロビン尿,ミオグロブリン尿,過酸化物の混入,高度白血球/細菌尿,精液混入などである。

参考文献

1)金井正光(編著):臨床検査法提要.改訂31版.金原出版,pp145-149,2004
2)檜垣昌夫:血尿.荒川泰之(監),桑山 肇(編):研修医のための診断・治療マニュアル.医薬ジャーナル社,pp113-114,1995

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1332

印刷版ISSN:0385-2393

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